ふと気が付くとダイニングの窓に蛍が一匹停まって光っていました。幸い我が家の近くには蛍のちらほら舞う流れもあって、夜灯りを消して二階の窓から目を凝らすと、「今年も蛍の季節が来たな」と確認することが出来たりするのですが、窓辺にまで来ることは稀です。
しかも、ちょっと時期が遅いなと思って確認してみたところ、やはりヘイケボタルでした。
この地域にはヘイケボタルもいて、ゲンジボタルよりも半月から一月遅れて姿を見せることは知っていましたが、我が家のすぐ周りではゲンジボタルしか見たことがありませんでしたので、5年目にしてちょっぴり嬉しい発見でした。
仕事で上京した帰り、最終の小淵沢行き普通電車がようやく下車駅に近づいた頃ふと足許を見ると、何やら黒っぽい虫が裏返しになっているのに気づきました。
拾ってみると、どこで紛れ込んだか小ぶりではあるもののやはりクワガタのメスでした。
裏返しで転がっていたところをみると、既に冷房で弱っている様子であるし、このまま車内に閉じ込められて車庫へ入るのでは可哀想だと思い、そのまま掌に載せて電車を降り、適当に緑のあるところで放してやろうとホームを歩いていたところ、何を思ったか事もあろうに親指の付け根あたりに喰い付きやがったのです。
これが痛いのなんの。咄嗟にその辺の柱に停まらせようと思ったがいっこうに離してくれない。牙の大きなオスならともかく、メスがこんな噛み付き攻撃に出るとは。くうぅ、恩を仇で返すとはまさにこのことか。。
それでも何とか1分近く耐えて顎を緩めてくれるのを待って、駐車場近くの木立まで連れて行って放してやったのでした。