森の中の家をイラストで描くと、三角屋根に煙突を立てて、そこから煙がモクモク、というのがありがちな構図です。こんな風に煙を出すのでは、本当に森の中の一軒家ならともかく、近所にとっては迷惑なのではないでしょうか。
しかし、実際には薪ストーブを焚いても、煙突から煙がモクモクと出ることはありません。特に、我が家のストーブのように二次燃焼機構付きのものであれば、点火直後にわずかに煙が出るだけで、安定して焚いている間は目に見えるような煙は全く出ませんし、臭いもほとんどしません。我が家では二階の窓から一階のリビングの屋根と煙突が見えるのですが、逆に二階にいてたまに煙突から煙が出ているのが見えたりすると、燃焼状態が悪い証拠なので、急いでリビングへ下りて空気の量を調整したりするくらいです。
また、天気の良い日中はストーブを焚くこともほとんどありませんので、隣家の洗濯物を煙で燻してしまうということもありません。
特に田舎では、農作業などで外で火を焚くことも多いので、煙突から出る煙についてはそんなに神経質になる必要は無いのではないかという気がします。
また、傍から見れば火事の危険などが高いように思われるかもしれませんが、きちんと施工をし、最低限のメンテナンスを行って常識的に使用している限り、薪ストーブは特別に危険なものではないと思います。
もっとも、何を迷惑と感じるかは、個々の事情やご近所との関係によっても変わります。都会などで隣家と比較的近接している場合は、煙突の高さや位置などに気を遣って設置する必要があるでしょうし、薪ストーブのことを良く知らない方は、煙突が立っているというだけで不安を感じたりする場合もあるかもしれません。
十分コミュニケーションを取って周囲の理解も得た上で、気持ち良くストーブを焚きたいものです。
さて、ところでご近所の了解は得られたとしても、いくら薪ストーブが暖かいからといって、森の木をどんどん薪にして二酸化炭素を排出しながら焚いていては、地球環境のためによろしくないような気がしますがどうなんでしょうか。