ただこの頃はまだ、田舎暮らしをするぞ、というより、一体そんなことが出来るのかとりあえず可能性を探ってみよう、という心境でした。
また、田舎暮らしをする地域としても、特に希望の場所があったわけでは無く、月1〜2回打合わせ等に出かけるのに支障の無いよう、都心へ3時間以内くらいで出られる地域でいい所はないだろうかと、漠然と日本地図を眺めているような状態でした。
坪単価や周辺の雰囲気などは、思い描いていたイメージと大分離れているという印象でした。しかし、分譲地内で開発された建て売りの物件があり、中へ入ってみると外からの印象以上にそこそこ雰囲気のある建物で、窓からの風景もちょっと林間別荘風の趣きで、しかも業者さんの話では我が家の資金でも無理なくローンが組めるということでした。
何しろ購入する気ゼロ%で臨んでいましたから、それ以上具体的に検討することはありませんでしたが、実際にその気になりさえすれば、自分たちの考えているようなことは、ある意味ですぐ手の届くところにあるんだ、と初めて実感したというのは収穫であったと言えるかもしれません。
この他、ドライブに出かけた際に那須の別荘地を訪ねてみたりしましたが、どうも我々夫婦には分譲型別荘地は雰囲気が馴染めないようでした。
カミさんの実家が東北方面のため、最初、出来れば東北道方面でと思ったのですが、そんなわけで気に入った地域はすぐには見つかりませんでした。
『田舎暮らしの本』(宝島社) |
この雑誌には、巻末に全国各地の田舎物件の情報が載っているほか、実際に田舎暮らしをしている方のエッセーなども載っており、単に趣味的に田舎暮らしのイメージを膨らませるだけではなく、実践的かつ充実した内容で、物件購入までの良きガイドとなりました。